4つのシーン:日常生活でもしているブレスコントロールとは?

photo by Carli Jeen

♪108 誰かの歌声を聴いてこんなふうに感じられたことはありませんか?
「あの人の歌は、とても抑揚(声量の強弱)があるな。」
「力強く圧倒される迫力ある声ね。」
「語りかけるような小さい声にもかかわらず、弱いのとは違ってどこか声の芯があるのを感じる。」
「歌詞の奥にある思いを大切にして歌っているのが伝わってくる。」
「感情表現が豊かな声だわ。」

歌は、メロディ、リズム、歌詞が歌えて完成ではありません。それらを超えた先にある「楽曲のメッセージ、世界観を表現すること」こそが、「音楽=音を楽しむ」だと思います。ゴスペルだけではなく、クラシックでもどんなジャンルの音楽でも同じことが言えるでしょう。

4つのシーン:日常生活でもしているブレスコントロールとは?

メッセージを歌で表現するためには、「ブレスコントロール(息の使い方)」が大切です。難しく感じるかもしれませんが、実は普段から誰でもブレスコントロールを行っているのです。

例えば、

シーン1:
ある日の朝、寝坊したあなたがいます。
すぐに朝ごはんを食べ終えて、遅刻しないように急いで出かけないといけません。
そんな時、熱々のスープが出てきました。
カップはいつもの特大カップ。
さぁ、一気に息を吹いて冷まさなければなりません。
どんなふうに息を吐くか行ってみてください。

シーン2:
外に出ると雪が降っていますが手袋を忘れました。
ポケットもなく、手が冷たくて痛く感じられます。
さぁ、両手を息で温めてみましょう。

シーン3:
あなたの隣に歩いていた子どもが転んでしまいました。
幸いどこも怪我をしていません。
さぁ、すぐ隣にいる子どもに「大丈夫?」と話しかけてみましょう。
どんなふうに語るでしょうか。

シーン4:
小さなお子さんが、何か興味あるものを見ているうちに、いつのまにかあなたと6メートルも離れてしまいました。
そしてその子が、「1人でそこまで歩けないから、迎えにきて!」と叫んでいます。
さぁ、その子に「1人でゆっくり歩いてきなさい。見ていてあげるから。1人で歩けるんだから大丈夫だよ!」と、6メートル先にいる子を励まして声がけしてみましょう。

いかがでしょうか。それぞれに違いはありましたか?

息の温かさとスピードの違い

シーン1は、冷たい息で一気に吐いていますが、それに比べてシーン2は、温かい息で優しく息を流しています。シーン3と4では、「大丈夫」という言葉は同じですが、かける相手の距離や伝えたい感情の違いで、息のスピードや温度が変化していますよね。

このように、日常生活でも自然と息の使い方を変えて、表現しています。それは歌になっても同じことです。やがて思いのままに言葉を歌にのせて届けるため、思いの深さや強さを歌で表現したくなった時にそれがかなうように、次回は具体的にブレスコントロールの練習方法を紹介したいと思います。


ASAMI

投稿者: ASAMI

-Voice Trainer/Gospel Director- ゴスペル指導歴13年。亀渕友香&The Voices Of JapanにてGospel活動を始める。幕張ホテルニューオータニ、Four Seasons Hotelクリスマスディナーショー、表参道ヒルズなどに出演。NHK文化センター、産経学園等講師。好きな食べ物は、京都の和菓子。

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