キリスト教は色々な宗派がありバラバラ?


私が日頃受ける質問の中で、最も多い質問の1つは、「カトリックとプロテスタントとの違いはなんですか?」「キリスト教はいろんな宗派があり、バラバラなんですよね?」というものです。

今回は、カトリックとプロテスタントに触れながら、世界のキリスト教会は、実は1つであることを見たいと思います。

 

東方教会と西方教会

まず、キリスト教は大きく2つに分類できます。東方教会と西方教会です。

キリスト教は紀元30年頃、イエス・キリストが十字架にかかり、そして復活後、急速に広がりますが、ローマ帝国の激しい迫害にあいます。それでもクリスチャンは増え続け、とうとう313年にローマ帝国がキリスト教を公認し、そして392年にはローマ帝国の国教としました。ところがその直後の395年、ローマ帝国が東西に分裂します。国が東西に分かれたため、国教のキリスト教も東西に分断されました。

476年には西ローマ帝国が滅び、一層東西の教会の交流が薄れ、さらに東と西の民族的文化の違いもあり、礼拝形式や建物、組織のあり方など様々な意見の食い違いが生じ、結果的に東方教会と西方教会に明白に分かれました。東方教会は、その後東に広がり、正教会(ギリシャ正教会、ロシア正教会など)として発展していきました。

 

カトリックとプロテスタント

さて、西方教会(カトリック教会)は、ローマ帝国が東西に分裂後、西の方に広がりました。国の宗教としての地位を得、それによって富と権力を手にしたことにより、徐々に聖書の教えから離れ、堕落していきました。

1517年、当時カトリックの神学校の教師であったルターが、教会は聖書から離れていると指摘し、聖書に立ち返るように提言しました。そのことによってルターは、カトリック教会から破門されます。カトリック教会は、ルター達を、「我らにプロテスト(抗議)するやつら」という意味で「プロテスタント」と呼びました。このルターの働きをきっかけに、大規模な「聖書に真摯に立ち返ろう」とする宗教改革運動が起こり、カトリック教会からプロテスタント教会と呼ばれるグループが分かれ出ることになりました。​こうして、東方教会(正教会)と西方教会のカトリックとプロテスタントという流れが生じたのです。

では、それらはキリスト教という名の下にあるが、別物なのかと言うとそうではありません。

 

1つの幹の信仰告白

​ しっかりした会社には経営理念があります。会社に属する者が共通の価値観を持ち、それを継承するために、自分たちの理念、信条を文章化したものです。たとえ異なった事業が様々に広がっていても、それは同じ経営理念という幹に連なる枝振りの良い1つの木(1つの会社)と言えるわけです。

キリスト教にも、そうした1つの会社の経営理念と同じようなものが存在します。「使徒信条」というものや「ニケア・コンスタンチノポリス信条(略してニケア信条とも言う)」が、その代表的なものです。自分が何を信じているのかを文章にした告白文です。プロテスタントとカトリックは、代表的なこの2つの信条を自分達の信仰告白文としています。さらに東方教会、西方教会は、共に「ニケア信条」を告白しています。そして使徒信条と二ケア信条の内容は基本的に同じものです。つまり、キリスト教会は、歴史の流れの中で複数に枝分かれしたように見えますが、実質は、共通の聖書を土台に、そして1つの幹と言える信仰告白に連なる枝ぶりの良い1つの木と言えるのです。


YASU

投稿者: YASU

-BESIDE CHURCH TOKYO牧師- 聖書宣教会卒業後、KGK(キリスト者学生会)主事として働き、大学生を中心に若い人に福音を伝える。その後、ブラックゴスペルの音楽を通して福音を伝える働きをする。現在は、NHK文化センター(ひばりヶ丘)の講師も務めている。好きな食べ物は、牛肉。